| 無明の闇―鬼籍通覧 | |
![]() | 椹野 道流 講談社 2000-03 売り上げランキング : 101,622 おすすめ平均 ![]() 読後感のさっぱりしたオカルトスリラー第2弾Amazonで詳しく見る by G-Tools |
鬼籍通覧シリーズ第2弾です。
今回は、医学生伊月の指導している監察医伏野ミチルの過去がクローズアップされています。
・あらすじ
法医学者は、「法」に仕える。何人にも偏らず、また屈せず、如何なるときにも中立を保ち、冷静にメスをふるわなければならない。だが──もしもその精神を根底から揺さぶるような出来事があったとしたら……。O医科大学法医学教室の名物新米・伊月嵩(いづきたかし)。医師国家試験の結果発表を待ちながら、解剖室で見た恐怖とは!?
前半が乳児の突然死などについて、つらつらと描かれて後半はひき逃げ事件を発端として、ミチルの過去の話になります。
一応、伊月の医師国家試験を受けているエピソードもあるのだけど、全体の流れからすると、あまり印象に残らなかったね。
鬼籍通覧の1作目のときにも書きましたが、ミステリーのようで実はホラーですので、ミステリーを心待ちにしていると肩透かしを食らいますが、前作を読んでこのシリーズをまた読もうと思った人なら大丈夫かな。
どうも、前作はノベルズについている帯の宣伝文に語弊があったような気がします。あれは作者さんのせいではないよね。
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| 蓬莱洞の研究―私立伝奇学園高等学校民俗学研究会〈その1〉 | |
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あまり知らない作者さんでしたが、かまいたちの夜2のシナリオを手がけた人だとか。でも、そのゲーム未プレイですけどね。
・あらすじ
“常世の森”で続出する失跡事件、学園の秘密行事“蛭女山祭(ひるめやまさい)”中に現れる巨大な怪物、合宿中のいわくありげな旅館で発生する連続殺人!私立伝奇学園民俗学研究会を次々に襲う理不尽な事件に古武道の達人女子高生諸星比夏留と民俗学の天才高校生保志野春信が挑む。“かまいたちの夜2”の原作者が贈る学園伝奇ミステリの傑作。
短編の連作になっていて、まず目立つのがダジャレのオンパレード。古代日本神話をモチーフしたストーリー展開で、一応ミステリー風味ですが、けっこうなんでもありのハチャメチャストーリーです。
でもなんだか、初期設定とかが無理があったり、不要なものがあるんじゃないかなと思いました。
天才高校生の保志野春信は、第1話で民俗学研究会の顧問と喧嘩別れしてそのままなんですが、けっきょく話の流れで保志野の力を借りなくてはいけないんですが、部員ではない以上登場方法が限られてしまって、出番が少なくなるんですよね。
それならば、喧嘩別れさせずに部員として扱って主人公の比夏留とセットで行動させたほうがうまく話が流れたんじゃないかと、素人ながらに思ってしまいました。
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| 蜜の森の凍える女神 | |
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第28回メフィスト賞受賞作
吹雪にあって、外界から閉ざされた別荘で殺人事件が起こるという、いわゆるミステリーでいうところの「嵐の山荘もの」と呼ばれるパターンかな。
・あらすじ
大学生らが集い吹雪の山荘で行った”探偵ゲーム”。余興のつもりが、翌朝現実の刺殺死体が発見されて事態は一変した。現場の不可解な錠の開閉は何を意味するのか。50年前に起きた探偵小説家の惨殺事件との暗合は。
ミステリーの登竜門として数多の新人を生み出したメフィスト賞で、久々の本格ものを書く新人でしたね。
舞台設定もそうだし、利発で活動的な美少女探偵ヴィッキーとその弟でワトソン役であり、語り部である誠。
ミステリーのテンプレートかなと思うぐらい、きれいにまとまった作品でしたが、逆に優等生すぎて、ドカンと来るインパクトが欠けているきがしました。
なんだか、学校のテストで決して1位は取れないけど、がんばって勉強しているからトップ10には食い込んでいるみたいな。
けっこういまどきは、反則的なトリックを使ったミステリーもありますから、もっとスタンダードな推理ものが読みたいという人にはオススメですね。
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| 図南の翼 十二国記 講談社文庫 | |
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十二国記シリーズ第5弾。
長編ですが、陽子などの主要メンバーは出てきません。まったくの外伝ですね。でもけっこう好きな話だったりします。
・あらすじ
恭国は、先王が斃(たお)れてから27年。王を失くした国の治安は乱れ、災厄は続き、妖魔までが徘徊するほどに荒んでいた。首都連檣(れんしょう)に住む珠晶は、豪商の父をもち、不自由のない生活と充分な教育を受けて育った。しかし、その暮らしぶりとは裏腹に、日ごとに混迷の様相を呈していく国を憂う少女(むすめ)は、王を選ぶ麒麟(きりん)に天意を諮(はか)るため、ついに蓬山(ほうざん)をめざす
すでに陽子が十二国記の世界に来た時には、在位90年を迎えている恭国国王珠晶の話。当時、12歳でしかなかった彼女がどんな考えで国王になろうと思ったのか?
全体の流れは、冒険ものといったテイストをかもし出していますが、なんだか等身大の12歳の女の子の心情と吐露した青春ものとも言えるかもしれません。
今後の十二国記でキーパーソンとも言える人物もでてきますし、明朗快活な少女の冒険譚として面白いかもしれません。
ちなみに、十二国記はアニメ化されていますがこの「図南の翼」だけは外されています。
なぜかというと、主人公である陽子が出てこないから。
他の長編だと、なんとかアニメの構成で陽子を絡ませながらもストーリーを破綻しないようにアニメ化できたそうですが、さすがに陽子たちとほとんど縁のない恭国の話では、難しかったようです。
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| 封印再度 | |
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S&Mシリーズ第5弾。
デビュー前に4作書き上げていて、これは「すべてがFになる」の発刊まえに書き上げたそうです。
・あらすじ
50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。二つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。
やはり今回の目玉は、初登場になる佐々木睦子でしょうな。萌絵の叔母にあたり、現愛知県知事夫人。萌絵の父親の弟で叔父の西之園捷輔と仲が悪い。
上流階級の上品さとおばさん特有のずうずうしさを兼ね備えた女傑。多分、このS&Mシリーズの人物でこの人に勝てる人はいない。
なんやかんやとキャラクターの動向に注意がいってしまって、肝心のミステリーの部分がちょっと色あせたかなといった感じです。
シリーズ通して、この封印再度のサブタイトルが一番好きですね。
WHO INSIDE
だじゃれやん!!まあ、森氏は英語でタイトル考えて、そのあとに日本語でタイトルつけているっぽいので、ダジャレを作りやすいのかな。
あと、英題にINSIDEとあるので、Fになるに出てきたPERFECTなINSIDERさんが絡んでくるのかなと思いましたが、穿ちすぎだったようです。
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| 実録鬼嫁日記―仕打ちに耐える夫の悲鳴 | |
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アメーバブログで人気の実録鬼嫁日記が一冊の本にまとまりました。
もともとブログの方のファンであったのですが、むかしのネタなどは知らなかったので、今回読んでみました。
理不尽な嫁さんの動向に振り回され、へこむことの多い旦那の愚痴をユーモラスに書いていて、とても読みやすい。
決して、愚痴ではあるけれど悪意ではない。文章に嫁さんへの思いやりもにじみ出てきています。
お互いに納得しての関係だろうし、世に夫婦の形は千差万別。
著者本人もいっている通り、読んで笑うだけよいのではないかと思います。実際自分が同じ立場になったらとおもうときついですがね……
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| 催眠―hypnosis | |
![]() | 松岡 圭祐 小学館 1997-10 売り上げランキング : 467,392 おすすめ平均 ![]() 人物の描き方が新しい 松岡圭祐の最高傑作というわけではない。 名作です!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いきなり世に出てベストセラーになりましたな。確か、ドラマや映画にもなったはず。世間の催眠術(こういう言葉すら間違いである)に対するイメージを払拭させるだけのインパクトがありました。
・レビュー
複雑な精神病理の形をとり発現する心の叫び。これが人格の病なのか。臨床心理学のプロ集団が、多重人格の引き起こす事件と謎の解明に挑む。現実の事件を題材に、周到に作りあげた迫真のサイコ・サスペンス長編。
全編を覆う、ミステリーのような空気がありましたが結局は催眠術の知識を羅列しただけという印象がありました。
もう一ひねり二ひねりほど、まったく催眠術関連じゃない要素を入れてくれれば、作品として幅が出てきたかも知れないのに、結局ストーリー展開が狭い範囲にとどまってしまい、ミステリーの要素を期待したひとには肩透かしな作品になってしまいました。
しかしながら、インパクトとしてはかなりのものがあるので、読み応えはあると思います。何度も書いてますが、わたしはミステリー好きだったのでやや、がっかりしただけです。
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| されど罪人は竜と踊る | |
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いま人気があるみたいですね、この作品。
久々にライトノベル、いわゆるラノベを読んでみました。
第7回スニーカー大賞奨励賞受賞を受賞した作品を、一年くらい練って世に出たものだとか。ラノベといえばあとがきですか、けっこう鬱な感じの人ですね。
しかしまあ、10何年ぶりにこういう若者向けの本読んで、自分が老いたなと思う次第です。
・レビュー
森羅万象を統べる究極の力、咒力。それを自在に操る咒式士二人組。ひねくれ者のガユスと非常識極まりない美貌の狂戦士ギギナは、事務所の財政難を解消すべく、いつものように役所の下請け仕事を引き受けたのだが…待っていたのは900歳になろうかという巨大竜。しかもそいつを倒したのがまずかったらしい。皇国を揺るがす大陰謀劇に強制出演となってしまった
苦労性の主人公ガユスと自己中心的な相棒のギギナ。この二人の皮肉たっぷりな掛け合いは面白い。
ストーリーはオーソドックスなヒーローもので、アウトロー気取って人知れず困難な敵と戦い、そして報われずと。
感覚としてはやはり漫画なんですよね。なにかの漫画のタイトルをノベライズした印象を受けますが、漫画世代にとっては読みやすいのかもしれません。
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